平田集落について

About Hirata Area


急峻な地形の多い耶馬渓の中にあって、平田集落は田園が広がる平地で、旧耶馬渓鉄道の駅もあった耶馬渓の中心集落の一つです。

平安時代の伝説を持つ久福寺の岩窟、戦国期の平田城跡などの史跡のほか、平田邸・旧平田郵便局・旧耶馬渓鉄道平田駅跡・馬溪橋など近代歴史遺産も多く点在しています。


久福寺

霊亀二年(716)、仁聞菩薩が自作の観音像を岩窟に安置し、僧法蓮が開山して第一世となったと伝わっています。大正15年に耶馬溪鉄道下り列車の煤煙が飛び火し焼失しましたが、昭和6年に観音堂が上棟。格天上の絵には吉胤の名もあります。

馬溪橋

かつて山国川を挟んだ日田代官道(戸原側)と中津藩道(平田側)は、夏は渡し舟、秋冬春は仮橋が架けられて往来していました。しかし、仮橋は川の増水の度に流され、その都度修復されていました。大正12年、吉胤はアーチ式の五連の石橋を架けさせ、現在も住民には欠かせない生活道路として利用されています。


旧耶馬溪鉄道 平田駅ホーム

側面に切石を2段に積んだ簡略な形式のプラットホーム。現在はサイクリングロードの休憩施設として利用されています。往時の鉄道の様子を知る上でも貴重な存在で、登録有形文化財にも指定されています。


平田城址

白米(まったけ)城ともよばれる城館跡。もとは野仲氏の支城でしたが長岩城落城後、黒田二十四騎の一人栗山利安に旧領が与えられ、居城としました。現在城跡には黒田時代の石垣の一部が残っています。

旧城井小学校

明治43年開校し、昭和17年現在の建物が完成しました。校舎は昭和39年に移転し、現在は喫茶店「木精座」として活用されています。

旧平田郵便局

大正時代に建てられた郵便局で、現在は旧郵便局として管理されています。